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Ten Minutes With Doul

Ten Minutes With Doul

Interview by Daiki Mine

2003年生まれ、現在17歳のDoul(ダウル)。2020年9月16日にリリースされた“16yrs”を皮切りに“Don’t”、“BYE HOUSE”と3週連続で配信シングルを発表し華々しくデビュー。その波及の仕方は「日本のみならず」という枕詞すら不要なほど、端から射程距離をグローバルに向けた強度で、各種SNSを中心にいきなり話題を呼んでいる。現在サブスクリプション・サービスでは日本よりも南米やロシアを始めとした海外の方が多くのリスナーがいるそうだ。

12月4日には早速次なる新曲“Howl”を発表し、全世界に向けてコンスタントに「Hello!」と繋がりを求めている。しかし一見スタイルの軸が見えないほどに楽曲によって様変わりするサウンド・アプローチは謎の存在感を放っているし、SNSや映像に見て取れる屈託のない17歳等身大の姿を見てもまだ素性がつかみきれていないだろう。

そんな作詞・作曲はもちろん、演奏・編曲から、スタイリング・アートワークに至るまで、マルチにプロデュースしていく彼女の初インタビューをここに掲載する。多面的なDoulの魅力に触れる一助になることを願う。

Eric Clapton“Tears In Heaven”で弾き語りの気持ちよさをわかってしまった

音楽に触れた最初の記憶はいつで、どんな音楽でした?

生まれた時から洋楽ばかり聴いていて、耳に残っている最初の音楽は親の車で流れていたLinkin Parkでしたね。お父さんはLinkin ParkやEminemが好きで、お腹の中にいた内からずっと聴いていたんだと思います。

Linkin、Eminemが胎教音楽だったんですね(笑)。ではご自身が最初にのめり込んだ音楽で言うとどうでしょうか。

ハマったのは小学校の高学年くらいの時に聴いていたFlo Ridaです。リズムを聴いた時に不思議な感覚を受けました。身体の中から低音をガンと突き上げられるようなサウンドとか、ラップのメロディにうまく乗せた時の気持ちよさは今聴いていてもかっこいい。彼の声やでっかい容姿も好きです。

当時からお住まいは福岡でしたよね?なかなか周りと好きな音楽を共有できなかったのではないでしょうか?

周りの友達とは合わなかったですね。でも小学校低学年くらいから気づいていましたし、そのまま生きてきたから、周りと違うことが当たり前という感覚です。

好きな音楽以外にも違うと感じることがあったということですか?

そうですね。例えばみんなはあまり人前に立ちたがらないけど、私は当時から好きでした。ダンスをしたり、中学校では英語でスピーチやディスカッションをしたり、とにかくステージや人前に立ちたかった。

なるほど。では実際に自分で音楽をやるようになったのは?

小学校6年生の時です。サーファーの叔父がギターを持っていたのを見てかっこいいと思って、自分でお小遣いを貯めて2万円ぐらいのアコースティック・ギターを買いました。でもその時は音もうまく鳴らせず、1年ぐらい放置していて。すごく暇だったある時、もう一度ちゃんと練習しようと、初めて弾いたのがEric Claptonの“Tears In Heaven”。ちょっと音が出るようになって、弾きながらそこに歌を乗せた時の気持ちよさを一瞬でわかってしまったんです。もうその日から1年間は毎日ギターを練習するようになりました。

自分で弾き語りをすることの面白さを知ってしまったと

はい。最初は家族や友達に聴いてもらい、その後ちょっとしたイベントで歌うようになりました。それで14歳の時にあるイベントで歌ったら、聴いたお客さんが泣いてくれたんですよ。それを見て自分は音楽を届ける人になるんだと思って、アーティストになるという夢を持ちました。

それはターニングポイントですね。

その時、人生が変わりましたね。それまでずっとキックボクシングや少林寺拳法をやっていて、プロの格闘家を目指していたんですけど、音楽の方がグワーッと上回った感覚がしました。もちろん格闘家としての自分もすごく大好きだけど、音楽をしている自分の方がキラキラしていて、好きになってしまったんですよね。

その転機を迎えた頃のレパートリーは?

Anne-MarieやMarshmello、ONE OK ROCKの曲とか。あとこの頃からすでにオリジナル曲も作り始めていました。

Ten Minutes With Doul

謎の存在であることがDoulの魅力

でも持っている楽器はアコースティック・ギターですよね。自分で作る音楽はどういうスタイルでやろうとしましたか?

Jack Johnsonもすごく好きですし、ダンス・ミュージックやEDM、昔のロックも大好き。幅広い音楽をやりたかったので、その全部を融合させて自分のスタイルを作っていく。やりたかったのはそんな「Doulの音楽」でしょうか。でもルーツを知っている人にとっては聴き馴染みがあるなと思ってくれたらいい。

それはつまり自分の作る音楽は、ルーツの掛け合わせであることに、自覚的な姿勢も持っている。

でも私は音楽のルーツや理論のような詳しいことを全く知らなくて。全てフィーリングでやっているので「そのコードに、このメロディを乗せるんだ!」みたいな意外性が、オリジナリティとして出ればいいなと思います。自分の中では常に定まってないことをしている感覚です。

そのいい意味での定まってなさはデビューにあたって発表された3曲、“16yrs”、 “Don’t”、 “BYE HOUSE”に表れている気がします。全部サウンド・アプローチが違っていて、幅広い。

そうですね。“16yrs”のサビのメロディとサウンドは、盛り上がるけどどことなく懐かしさも感じてもらえると思って作りました。私の年齢でこんなサウンドをやっている人は周りにあまりいないし、自分くらいの若い人たちにとっては昔の音楽を聴いてくれる入り口になれたらいいなと。

逆に“Don’t”のゴリゴリのサウンドはイントロのフレーズを鍵盤で適当に弾いて思いついたものを全曲一緒に作っているサウンドプロデューサーのURUさんと広げて行きました。他の曲もですが、手探りでまさしく定まり切っていない面白さがあります。そして“BYE HOUSE”はアコースティックの弾き語り。自分の色んな要素をこの3曲に散らばせました。どれもジャンルが全然違うし、それぞれに全く違う反応が来るのがちょっと嬉しくて。

だからその3曲を通して聴いても、Doulが何者なのかまだわからなくなるんですよね(笑)。

本当に謎だと思います。Instagramを見ても、YouTubeを見ても、曲を聴いても謎(笑)。でも「こいつ何者?」と思われるのが好きなのかもしれません。性別もわからなくていいし、年齢が今17歳であることも本当はどうでもいい。ずっと謎のままだけど、興味をもって掘り下げていく内にハマっていく。そんな人が増えてほしい。

物事の違った見方を提示していく、実体験に基づいたDoulの表現

その謎でわからないことの魅力は一つあるとして、一方でDoulというアーティストはどういうメッセージを伝えたい、表現したいですか?

先ほど話した「周りの人たちと違う感覚」とも通じますが、一番は、昔から「捕らわれる」ことに違和感があります。そのことによって好きなことを出来ない人がこの世の中にはたくさんいると思うんです。実際私の周りにそういう友達もたくさんいたし、親やおばあちゃんの世代に遡るともっと出来ない人が多かったと思う。だからこれから何か好きなことをやりたい人たちに、どうにか自分を大事にして頑張ってほしいという思いがあります。 世の中を変えていくというほどのことではないけど、物事には違った見方があるんだよという別の選択肢を、Doulの容姿や言葉、そして音楽で表現していくことを、これから先もずっと大事にしていきたいですね。

お話を伺っているとDoulさんのアーティスト活動のモチベーション一つとして、「現状への違和感」というのが大きいように感じました。

本当にそうです。「なんで?」と思うことが、すごくありますね。でも反抗したいと思っているわけではなくて、「せめてもう1個考えを増やそうよ!」というのを提示したい。

Doulさんにとって、一番大きな「なんで?」はどういうことですか?

自分にとって大きいのは、好きになる相手が男女どちらもなんです、つまりバイセクシャル。それに気付いたのが中学の時で、女の子を好きになった。だからその時自分はboyishではなく本当のboyになりたくて。それは自分にとっておかしい感情ではなかったし、あの女の子がいいなと思ったら、もちろん誘いにいく。でもそのことを家族や友達に言ったら受け入れてくれなくて、初めて「なんで女の子が男の子を好きになるのが当たり前なんだろう?」と思いました。まだLGBTQの知識が自分にも周りにもなかったし。

なるほど。新曲“Howl”にはその既存の価値観を超えて、自分を愛そうと訴えかけるメッセージが最も色濃く出ていますね。

そうなんです。この曲のインスピレーションにも同じような実体験があって。とある女の子といい仲になった時のことを思い出して書きました。周りの人には戸惑われることが多かったんですが、中学校を卒業したくらいから出会った友達の中にオープンな人も増えていきました。友達に恋人として紹介されたのがその子と同性だったり、見た目も中身も男の子でかっこいいなと思っていた友達が元々は女の子だったり。男と女で付き合っているけど、元々は性別がそれぞれ逆のカップルがいたり。面白くないですか?

自分の性的指向が当たり前なんだと思える友達に初めて出会えたんです。だから「やっぱこれからの時代はこれじゃん!」と思った瞬間でした。“Howl”はそういうメッセージを思いっきりメロディに乗せて言いまくる曲です。

すごく力強くてポジティブなメッセージに溢れていますよね。抑制の効いたディスコサウンドが気持ちいい曲に仕上がっていると思います。

気持ちよさは意識しましたね。特に詞は今までで一番手ごたえがあって。1つ目のバースの「You can’t be anyone else, you can’t be her, it’s your color」のところは、言いたい意味も込められたし、メロディに乗せた時の発音の気持ちよさも意識出来て、本当にできた瞬間「おっしゃ!」と思えた。

Ten Minutes With Doul

試行錯誤の渦中にある曲作りのスタイルとDoulの目指す到達点

“Don’t”、“BYE HOUSE”に続いて、作曲にはDoulさんと共にURUさんがクレジットされています。制作作業はどういう役割分担で行ったのでしょうか?

スタッフ:平井堅さんや韓国を中心に海外アーティストも多く手掛けられている方で、Doulは1曲目の“16yrs”からアレンジやコライトで入っていただいています。

Doul:基本的にはDoulが作った曲を送ってアレンジをしてもらっているんですけど、最近はURUさんのスタジオに行って、打ち込んでくれたサウンドに自分がギターを乗せたり、曲の構成から一緒に考えたり、色んなやり方を試している途中です。

自分のアイデアやイメージを具現化してくれるパートナーのような。

そうですね。URUさんは私を面白がって見てくれている気がする。私がコード進行やアイデアを持っていくと「今の時代にそれやるの!?(笑)」という反応で、自分の中の引き出しから合ったものを組み合わせてくれる。

URUさんには体系的に音楽のトレンドや、歴史、ルールを理解されているだけに、Doulさんの潮流に捕らわれない純粋なアイデアが面白いんでしょうね。どんな時に曲は生まれます?

映画を見た後とかに出来ることが多いです。自粛期間中も本当に刺激がなさすぎて、一番大好きな映画『The Expendables』シリーズを見直してから散歩に行ったら、インスピレーションがすごく沸いてきました。だから刺激がないと何も浮かばないんですよ。あと一度ものすごくケガをして血だらけになった時も、応急処置して落ち着いたときに面白いアイデアが思いついてiPhoneのボイスレコーダーに吹き込んだり。そういう刺激を受けた時の録音を溜めて、後から聴きなおしてギターを弾きながら作っていくことが多いですね。

面白いですね。最後にDoulさんのアーティストとしての到達点、ゴールイメージはありますか?

もちろん自分が立ちたいと思う憧れのステージや、Billboard Music Awardsなど賞を獲ることも頭の中にあります。でも本当の最終的な目標は、自分にとって「これだ!」と思える音楽をステージでやって狂いながら、その熱に巻き込まれた観客のみんなもDoulに狂っているところを見ることですね。規模は関係なくて小さいライブハウスでもいい。

めちゃくちゃいいですね!熱狂の渦に自分も観客も巻き込まれている状況を生み出すということでしょうか。Doulさんの中でそんな理想の状況のステージに出会ったことはありますか?

リアルでは経験なくて、YouTubeで見たRare Earthの映像が最高でした。今はもうみんなおじいちゃんになっているバンドで。ステージにはメンバー6人が一列に並んでいて、順番にソロを弾いたり、全員でコーラスしたりしているんです。その人たちを見ていて音楽が本当に大好きなんだなと伝わったし、そのステージを見ているお客さんが狂ったように暴れていて、その光景が「めっちゃいいな!」と感じましたね。

あとNirvanaもKurt Cobain自身も狂っているけど、そこにファンも一緒になって狂っているライブの映像を見るとホントにすごいと思う。最終的なゴールはあそこです。

そんな状況に至るまでに自分が陶酔出来て、観客も巻き込めるほどの強力なパフォーマンス、音楽を生み出す必要がありますね。

そうですね。まだどんな音楽が自分にとって正解なのかわかってなくて、今たくさん曲を作っています。そのどれもが全くアプローチが違う。ずっとこれから音楽をしていくための冒険が始まった感じですが、いつだってその時にやりたいことだけをやるアーティストでいたいです。

では今やりたいと思っている音楽は?

昨日はBeckの“Loser”みたいなローファイな音楽を試していました。バンドサウンドにゴリゴリのラップを乗せてみたり、新鮮だけど懐かしくて、ノリやすいものを今は目指しています。


[ENGLISH]

Doul is a seventeen-year-old artist born in 2003. Since her sensational debut single “16yrs” was released on September 16th, 2020, she has successfully released two more songs each week including“Don’t” and “BYE HOUSE”. With a strong strategy to target audiences around the world, there is no need to explain how Doul is “popular even outsides Japan” – her music has been already widely accepted through various social media platforms. Currently there are more followers from overseas such as South America and Russia than from Japan in music streaming subscription services.

On December 4th, Doul has released her new song “Howl”. She continues to say “Hello!” and enjoys connecting with her fans around the world. However, her character remains mysterious and unknown. Doul’s sound approach varies by each song which makes it difficult to determine her style. Her appearance on social media and videos show her innocent and natural looks but does not give us further information.

This is Doul’s first interview which reveals her wide range of talent. Not only does she write music and lyrics but she also performs, arranges music, coordinates fashion and directs artworks. I hope this interview will give you an idea to understand her multi-faceted talent.

Eric Clapton’s “Tears In Heaven” made me understand the comfortableness of singing to my own guitar.

When was the first time you recognized music in your life? What kind of music was it?

I’ve been listening to foreign music since I was born. The very first music I remember recognizing was listening to Linkin Park in my dad’s car. My dad loves Linkin Park and Eminem, and I think I’ve been listening to them since I was in my mom’s belly.

Wow it’s amazing how you’ve been listening to Linkin Park and Eminem since you were in your mother’s belly. What kind of music were you really into while you were growing up?

I was into Flo Rida during the higher grades of Elementary school. I felt really magical by listening to its rhythm. I still feel it’s really amazing how his sound features low sounds that lifts up your body from the inside and how his rap fits the melody of the music. I also love his voice and his large physical appearance. 

You have been living in Fukuoka since you were young. Wasn’t it hard to share your favorite music with others?

Yes, it was difficult to share my favorite music with friends, but since I was in my first few years of Elementary school, I already knew that I was different from others. I’ve been like that for a very long time, so being different from others was not something special for me

Were there anything else besides music that you felt you were different from others?

Yes. For example, my friends would not want to be in front of others but I’ve always loved having attention. I used to love going on stage and performing in front of people, whether if it was to dance, give a speech or make discussions.

Definitely. Now when was it that you have started to create your own music?

It was when I was in sixth grade in Elementary school. My uncle was a surfer and he played the guitar. I thought it was cool, so I saved my allowance and bought a 200-dollar acoustic guitar. Although I did not know how to play the guitar at that time, I just kept it for about a year. Then, I had plenty of time, so I decided to give it a try and practiced to play “Tears In Heaven” by Eric Clapton. This time I could actually play the instrument and I suddenly understood how fun it is to play and sing music together. Since that day, I practiced to play the guitar every day for about a year. 

So was that the moment when you discovered the joy of singing to your own guitar?

Yes. First, I performed in front of my family and friends, and then started to perform in front of small audiences. One time, when I was fourteen years old, one of my audiences listened to my music and started crying. That made me decide to become a musician and this was when I started to have this dream of becoming an artist. 

That sounds like a big turning point.

Yes, I think my life turned around at that time. Until then, I used to learn kickboxing and Shorinji Kempo (modern Japanese martial art based on Shaolin Kung Fu) and I was dreaming to become a martial arts fighter, but suddenly I felt like music was more important for me in my life. Of course, I love myself as a martial arts fighter, but I felt like I had more sparkling moments as a musician and I simply loved it.

Ten Minutes With Doul

What kind of music did you used to perform back then?

I used to play songs by Anne-Marie, Marshmello, and ONE OK ROCK. This was also when I started to create my own music.

Being mysterious is the charm of Doul

So you played the acoustic guitar. Which style did you want to create your own music with?

I really love Jack Johnson, and I also love dance music, EDM and old rock music. I wanted to create an original music that blends all sorts of music. The style I wanted to create was “Doul’s music”. If the listener feels familiarity to my sound and knows the roots behind my music, that’s fine too. 

Does that mean that your music is both a blend of musical roots and your subjective attitude?

Unfortunately I don’t know much about the details of my musical roots or musical theories. My music purely comes from what I feel and I hope my originality is added as a pleasant surprise such as “wow you put THIS melody on THIS musical code!” I feel like creating music is dealing with something that will never be determined or fixed. 

I think that your flexibility is well described in your three songs released since your debut, “16yrs”, “Don’t”, and “BYE HOUSE”. Each song has a different way of approaching its sound, and they are all very different.

Yes. I made the melody and sound of the hook for“16yrs” so that you can feel both the uplifting and nostalgic atmosphere. Not many musicians in my age creates these kinds of sounds and I also hope that this will be a good entrance for young people in my age to listen to music from the past.

The rough sounds from “Don’t” was created with the sound producer URU. This song was created based on the introduction phrase which I came up randomly on the key board. It’s fun because just like my other songs, nothing is planned in advance, we simply create music with whatever that comes up in our mind.  With the song “BYE HOUSE”, I sing to my own acoustic guitar. My various elements are widely spread in these three songs. Each song seems to be categorized in a different genre and I like how I receive totally different reactions.

That’s why it’s still difficult to understand who Doul is, even after listening to these three songs.

I agree how my character remains a mystery. You probably won’t get the idea even after listening to all my songs or checking out my Instagram and YouTube posts. Maybe I like how people wonder about me like “Who is this?”. There’s no need to understand if I’m a girl or a boy. Frankly, the fact that I’m seventeen years old at this moment is not that important neither. The mystery remains but people will be more interested and addicted in me. I hope that many people will feel this way. 

Doul’s way of expression – presenting a different perspective through the actual experience

So we understand how mystery is part of your charm. On the other hand, what kind of message would you want to deliver or express as an artist “Doul”?

This might relate to what I have spoken earlier concerning “the feeling of being different from others”. For a long time, I’ve been feeling very awkward being “captured”. I think many people in this world struggle from not being able to do what they really want to do because they get “captured”.  I had many friends close to me who were treated that way and more people might have struggled in the past in my parents or in my grand-parent’s generation. So, I want to deliver my message that if you feel like you want to do something, please believe in yourself and hang in there.

It’s nothing serious that would change the world, but I believe that there are always other perspectives and different options. This is the message that I want to express and deliver through my looks, words and music. I want to keep this attitude forever. 

Through this interview, I feel like “feeling different from the current situation” is one of your main motivations in creating art.

Yes, definitely. I feel “why?” all the time. It’s not that I’m always resisting, but I want to deliver the message that “there is at least one more way of thinking”. 

What is the biggest “Why” that you feel?

My biggest concern is that I like both men and women. Yes, I’m bi-sexual. I found it out when I was in Jr. high school, it was when I fell in love with a girl. At that time, I didn’t want to be boyish, I purely wanted to become a real boy.  For me, it was natural to like a girl and if I liked a girl, I would simply ask her to go out with me. I told about my feelings to my family and friends but they did not accept it. This was the first time when I questioned myself; “Why does girls have to like boys?”.  At this time, none of my friends or myself yet had any knowledge about LGBTQ.

Interesting. In your new song “Howl”, we can feel your strong message of suggesting people to love yourself by overcoming any pre-existing values.

Yes. When I created this song, I was inspired by my personal experience in the past. I wrote this song thinking about this girlfriend who I used to hang out with. After graduating from Jr. high school, many people were still confused about me but there were other people that would come out and be open about their sexual orientation. I started having friends who had a same-sex boyfriend or girlfriend. I also had this friend who I thought he was a boy from his appearance and character but was originally born as a girl. There was also a couple, a man and woman but both originally born with an opposite sex. Isn’t it interesting?    

This was the first time when I met friends that would accept my sexual orientation as normal. And this was the moment when I felt like “wow this is how it should be from now on.” The song “Howl” is full of these kinds of messages which I sing on its melody.

Ten Minutes With Doul

This song is full of very strong and positive messages. The low-key disco sound makes it feel very good, too.

Yes, we created this song so that it will feel good. I’m also proud of the lyrics how it turned out. In the first verse, there is a part which I sing: “You can’t be anyone else, you can’t be her, it’s your color”. This part really reflects my feelings and I also felt really good on the pronunciation when the lyric went on the melody. I strongly felt “This is it!” at the moment when I created this part.

Experimenting the style of song writing and Doul’s destination as an artist.

So you have wrote songs such as “Don’t” and “BYE HOUSE” with URU, as we can see on the production credit list. Upon creating music, how did you share each role with him? 

Staff:URU has worked with Ken Hirai and many other international artists mainly from Korea. With Doul, he has participated in arranging and co-writing Doul’s first song “16yrs”.

Doul:Basically I would send my music to him and he would work on arranging it. Recently I’ve been in his studio and we have been experimenting many ways to create music together. For example, I would add my guitar to his pre-programmed sounds or we would work together from the very first step of creating the structure of the song.

So he’s like a partner who embodies your idea or images.

Yes. He thinks my ideas are interesting and fun. When I bring my code progressions or ideas to him, he would say “Wow! So, you want to do THIS kind of music?”. Then he would combine them with his ideas that would match the sound.

I can imagine how URU feels excited about your pure and unconventional ideas because he systematically knows the music trend, history and rules. What inspires you to make music? 

Most of the time, I get my ideas after seeing a movie.  During the lockdown, I was starving for stimulation so I watched my favorite movie series “The Expendables”, went out for a walk, and ended up having so many ideas in my mind.  I need some stimulation in order to pop up my ideas. Once I had a heavy injury and I had blood all over myself, but after having an emergency treatment, some interesting ideas came up in my head and I recorded them on my iPhone voice recorder.  Most of the time I would stock up these recordings, listen to them later and create music on my guitar.

That’s interesting. Do you have any goals or destination as an artist?

Of course my goal is to perform at famous stages which I’ve always dreamed of, win the Billboard Music Awards… and so on. However, my final goal is to go crazy on stage with my own style of music and see my audiences go crazy as well. The size of venue doesn’t matter, it could be in a small music club.

That should be awesome if you and your audience would both be surrounded by the excitement of your music. Have you ever experienced something in a similar situation?

I’ve never experienced in  real life but I’ve seen this video of Rare Earth’s performance on Youtube and it was amazing. The band members should be pretty old by now. In this video, the six members of the band line up in one row, perform each solo part and sing together. When I saw this video, I was touched by how much they love their music. Their audience were dancing and going crazy. I thought “Wow, this is socool!”.  

I also think Nirvana and Kurt Cobain are crazy. Looking through their live performance videos, I really admire how their fans go crazy with them. My final goal is to become like them.

In order to achieve that goal, you will need to provide a powerful music and performance which you and your audiences will both be passionate about.

Definitely. I’m still in the phase of searching what kind of music is best for me. Currently I am creating many songs, and each song has a totally different approach. I feel like my long journey to create music has just begun. I hope I can become an artist who can always do what I want to at each and every moment.

What kind of music are you interested in making right now?

Yesterday, I was trying to make a Lo-fi music like Beck’s song, “Loser”. I’ve been combining solid rap on rock band sounds, because I’m also interested in creating groovy sounds which feels new and nostalgic at the same time.

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